青森県立七戸高等学校は、今年で創立100年目を迎える、地域の伝統校です。大正15年(1926年・昭和元年)、七戸城址(現柏葉公園)の一角に開校された七戸町立実科高等女学校を前身とし、昭和21年(1946年)に現在の舘野の地へ移転、戦後の学制改革を経て、昭和23年(1948年)に「青森県立七戸高等学校」と改称され今日にいたります。その後、幾度かの学科再編を経て、平成8年(1996年)には、県内初とな る「総合学科」を開設し、令和3年(2021年)には、七戸町により、県内初となる「七戸公営柏葉塾」を開設するなど、地域の多様な要望に応える教育活動を実践してまいりました。
本校では、総合学科の特徴を生かし、「心豊かな人間の育成」、「社会に貢献できる人間の育成」、「未来を創造する逞しい人間の育成」を目標として、人文科学・自然科学・情報ビジネス・福祉健康という4つの専門科目群(系列)を設置し、生徒の卒業後の進路に対応するカリキュラムを編成しています。さらに、地元七戸町はもとより、上北地域の方々や卒業生の皆様の温かいご支援とご協力に支えられ、七戸秋祭りでの全校生徒による「トラジョ・サンバ」の演舞をはじめ、保育園・幼稚園との実習・交流、福祉施設での実習、ボランティア等の地域貢献活動など、多彩な教育活動を展開しています。今春の卒業生も、国公立・私立の大学・短期大学や専門学校等への進学、公務員や民間企業等への就職など、それぞれの進路希望を達成し巣立っていきました。
令和7年度は、4月7日の入学式に新入生71名を迎え、新たな歴史をスタートさせました。創立100周年記念事業のスローガンは「進取果敢~根を張れ我ら柏葉~」です。本校の校章の3枚の柏の葉は、それぞれ「真理の勝利」「生命の尊重」「農業(産業)の発展」という3つの精神を象徴しています。その精神をしっかりと受け継ぎ、生徒一人一人が大地にしっかりと根を張って、自ら進んで積極的に物事に取り組み、強い決断力をもって未来に突き進んでいく、という思いが込められています。これまでの100年のあゆみを感謝とともに振り返りつつ、新たな伝統を創る決意をもって、「敬愛・勤勉・創造」の校訓のもと、職員一同、次代を担う人材の育成に努めてまいります。
今後ともご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
令和7年4月
青森県立七戸高等学校
校長 高橋美和子